製造業や酪農業などの様々な作業現場で活躍するつなぎ。近年では作業用の“つなぎ”でも私服で着用できるようなオシャレなデザインのつなぎも増えています。またその機能性の高さからキャンプやバイク乗りなど様々なシーンで着用されるなど人気上昇中のアイテムといえます。ですが、「近くに販売している店舗がない」「ネットでの購入は試着もできないので不安」「どうやって選べば良いの?」など購入のお悩みを聞くことも多く、特に初めて購入される方にはハードルが高く感じられることかと思います。そこでこのページではおしゃれなつなぎを選ぶポイントを紹介させて頂きます。ぜひ今後のつなぎご購入の際にご活用いただければ幸いです。
サイズについて
まずは『サイズ表』をご確認ください。一般的につなぎのサイズ表には『参考身長(標準身長)』が記載されていることが多いため、まずはサイズ表の参考身長(標準身長など)とご自分の身長を目安としてサイズ選びをするのがおすすめです。つなぎの“股の位置”が身体のどの辺りにくるのかもポイントです。一般的に着た状態で股より6cm程下に服の股がある状態が、屈むときに突っ張り感がない状態といわれます。またバスト・ウエストについてはサイズ表より10~20cm小さいサイズが適合サイズといわれます。股の位置が下がりすぎるとダボついて動きにくく、腰回りがぴったりすぎると窮屈になるので注意が必要です。つなぎのサイズはあまりにもピッタリすぎると、立っている時は問題なくても作業をする時に窮屈で動きにくくなる可能性があります。もし迷ったときは、上下がつながっているつなぎの場合は、少しゆったりめのサイズを選ぶ方が無難です。また最近では、ストレッチ素材を使用したつなぎも販売されているので、シルエットなどスタイリング重視で「できるだけピッタリのサイズを着たい」という方、「ダボつきが作業の邪魔になる」という方等にはそちらもおすすめです。綿100%のつなぎの場合、洗濯して縮む場合がありますので、その点も注意してお選びください。
※『参考身長(標準身長)』は適用するサイズの目安になります。体格・体型によっては当てはまらないケースもありますのでご注意ください。
素材について
【ポリエステル】
シワや型崩れがしにくい耐久性の強さが特徴。洗濯しても傷みにくくシワになりにくいだけでなく、吸湿性の低さから水に濡れても乾きやすいため、特に洗濯が大変な“つなぎ”にも適しているのでしょう。一方で、静電気が起きやすい素材なので、乾燥する季節は注意が必要です。 特に“つなぎ”は製造業など精密機械を扱う現場でも着用される機会が多いので注意が必要です。
【綿】
肌触りが柔らかく、着用時もチクチクしにくいので敏感肌の方におすすめの素材です。吸水性に優れているので、汗をかく夏場でも蒸れにくく快適性をキープしてくれます。
耐久性にも優れているので、ハードな現場で作業する方には綿100%の“つなぎ”もおすすめです。
一方で、洗濯によって縮みやシワ、色落ちなどが起こりやすいことや乾燥しにくいことなどのデメリットがあるので注意が必要です。特に“つなぎ”は上下がセパレートしていない衣類のため、生地が縮むことで動きづらくなってしまったり、乾燥に時間がかかることで雑菌やニオイの原因になってしまうこともあるので注意が必要です。
【麻】
綿と比べて少しザラザラとしてシャリ感や張りがあり、涼感のある爽やかな着心地が特徴です。汗をかいても張り付きにくいので、麻を使用した“つなぎであれば、夏場のハードなシーンでも快適に過ごせるでしょう。
【ポリウレタン】
ゴムのような伸縮性のある素材です。ポリウレタンを衣類の素材として使用することで、ストレッチが備わります。ストレッチ性があれば、様々な動作が必要になる作業現場でも動きやすく快適な着心地を味わえるだけでなく、細身タイプのモデルでもストレスフリーで着用可能です。近年では、“ストレッチつなぎ”や“細身のつなぎ”も多数発売されており、これまでの“つなぎ”とは異なる着用感やスタイリングを楽しめることができます。ただポリウレタンは一般的に劣化が早い、水に弱いなどのデメリットもあるので注意が必要です。
シルエットについて
着こなし方にも依りますが、同じメーカーの同じサイズ(例えば同じ9号)のつなぎでも商品品番によって、着用したシルエットは変わってくることがあります。前項でサイズ表に関してご説明しましたが、着用を始めて自分のつなぎの着用サイズを概ね把握してきた後でも、つなぎのモデル(品番)を切り替える際には、再度サイズ表を詳しく見比べるなど注意が必要です。
また、つなぎを『ゆったり着こなしたい』『ジャストサイズでおしゃれに着こなしたい』など着用の希望イメージがある際には、その点に着目して購入することがおすすめです。
※下記画像はGRACE ENGINEER’S/サイズ9号のつなぎを着用したモデル画像です。(同一モデル/身長160㎝)
※下記2品番の場合、同じ9号でも着丈や股下などの長さが異なります。
着用したままお手洗いが可能なファスナー等の機能が付いているか
つなぎを着用する際のネガティブポイントとして挙げられるのが『お手洗い時の着脱』です。つなぎは、上下1枚の生地のできているため、通常はお手洗い時の際には一度脱いで対応することになってしまい非常に面倒です。そのため近年ではこのお手洗い問題を解決する便利な機能が搭載されたつなぎも販売されています。
メーカーによって使用は異なりますが。一般的にウエスト部分にファスナーが付いており、スライドすることで着用したままお手洗いが可能になっています。
元々は女性向けに作られた機能でしたが、最近では男性からも支持されているとても便利な機能です。
GRACE ENGINEER‘S(エスケー・プロダクト㈱)のつなぎでは、『ヒップオープン』という名称で、特許を取得したモデルも販売されています。非常に便利な機能なので、購入前には機能の有無の確認をおすすめします。
生地の厚さについて
季節や作業現場など着用される状況によって適切な「生地の厚さ」は異なります。特に通販など実際に生地に触れることなく購入する際には、注意が必要です。サイズ表の他、『生地の厚さ』や『目付量』などが表記されている場合があります。
『生地の厚さ』の表記は、メーカーによって異なりますが、例えばGRACE ENGINEER‘S(エスケー・プロダクト㈱)のつなぎでは、『生地厚1~8』で表記され、8が最も厚い生地とされています。
『目付量』とは、生地の単位面積あたりの重さのことで、例えば1㎡あたり100gの生地は100g/㎡と表記されます。これらが表記されていた際には、サイズと併せて確認しておきましょう。
収納等の機能性について
つなぎを作業着として着用する際には、特に収納力など機能面の充実も大事なポイントです。
ポケットについては、『位置や数、深さ』『ファスナーやマッジクテープの有無』などが事前に確認するポイントとして挙げられます。最近では作業中でもスマホの持ち歩きは必須のため、通常のポケットの他にスマホ用のポケットが付いている便利なつなぎもありますので、その点も確認してみてはいかがでしょうか。
その他にも、夏場の着用を快適にするメッシュ生地、股部分や肩回り、屈伸の動きをサポートする機能、サイズ調整ができる機能など、つなぎによって様々な機能がありますので、それらの有無も確認しておきましょう。